科学本が面白い。
相対性理論、量子論から時間とは何かを分かりやすく説明している。
まとめると、時間とは空間のような広がりで一定に進んでいる物ではなく、空間で異なる。空間と時間は同じような物で、この世は時空という言葉がしっくり来る。
質量=重力があると時間は遅れ、空間を移動すると時間が遅れる。
移動すると後方にGがかかるのは後方が時間的に過去で前方が未来だから、地球に引っ張られるのは地球中心が過去で宇宙側が未来だから、これが時間の正体。
時間とは脳のニューロンとイオンの物理的な動きで感じているだけであり、物理現象の速度により一定に進んでいるように感じるが、実際はどうなっているか分からない。
その他にも相対性理論、量子論、物理学から見た生物、物のサイズとは等。
科学から見た世界観がとても面白く読めました。
こういった教養が無いと、謎の商品に騙されたり、物の見方が偏ったりするのかなと。
こういうの書くとイカンやつですが、はっきり言って宗教やスピリチュアルって教養足りないよね。
以下メモ
・場とは物質と異なり、空間全域に拡がる物
・原子の振動数は、重力の影響で周期や振動数が異なる
→観測者から相対的に見て、観測者との重力差があるから周期が異なって見える?
・結晶で原子が並ぶのは、電子の振動が共振する事によって並んでいる。
・スケール変換に対する不変性はコッホ曲線で説明がつく。空間の長さ単位に最小、最大は存在しない。空間の尺度は、量子効果として現れる物理現象によって決まっているだけである。
・細胞のサイズも物理現象で決定されただけである。細胞膜である脂質二重層は体積が大きくなると不安定になる為、細胞内器官を収められる範囲でギリギリまで小さくなっている。
・我々が日常的に見る物体の大きさがあるのは、物理現象がスケール変換に対して不変ではなく、原子の大きさを境として質的に変わるからである。
・アインシュタインは、重力源の周りで時間、空間の尺度が場所毎に異なる事が、他の物体を引き寄せる重力の元だと考えた。
・車などのGと重力は密接に関連する。→等価原理
→空間の移動は時間にコストがかかる。後方が過去で前方が未来方向だから。
・理論物理学者は、光速不変性をあまり重視していない。
・エントロピーの増大とはエネルギーが拡散する事や、整列された物が拡散していくという意味。
・時間も過去から未来に進むというエントロピーの増大だが、部分的に過去とループ=ワームホール=エントロピーの減少が存在しているのではないかという説。
・生命現象も局所的なエントロピーの減少が生み出した物。
太陽エネルギーを体内に取り込む→エントロピーの減少
・ニュートン力学通りに世界が物理現象を起こすのであれば、世界は何度も同じ事を繰り返し、未来は始まりの時点で決定している事になる。
それを否定するのが脱干渉。まだ解決されていないが、量子の振動にゆらぎ=ランダムがあるのではと考えられる。
・時間の流れは物理的には存在せず、心の中で流れる物である。
めちゃくちゃ面白く読めました、もっと知りたい。