2019/08/27

読書感想「小児科医のぼくが伝えたい最高の子育て」

著者はベテラン小児科医師。医療の観点から見た子育てについて書かれている本で、内容は子育てに疲れているお母さん向けの本。

ざっくりと内容を要約すると、子どもとは、父母の遺伝子を引き継いでいるので、結局トンビの子はトンビで、鷹になるような突然変異は無い。だから、出来ないことを無理やりさせようとしたり、出来ないから悩んだりすることはナンセンスで、もっと自然体で子育てをしましょう。
また、しあわせな人生を歩むために「共感力」「意思決定力」「自己肯定感」のチカラを育てましょう、他人と比べずに、愛情を注ぎ、しっかり褒めて、意思決定は子どもに委ねましょう。というお話。

医療だけあって、遺伝子の事が多く書かれていた。
・背の高さは完全に遺伝し、プラスマイナス8~9センチの範囲になる。
・赤ちゃんの比率は男の方が多いが、男のほうが生命力が低く、成人時には男女割合が同じになる。
・親から受け継いだ遺伝子の特徴を上手に生かせるようにする教育をする。
・遺伝子にはスイッチがあり、ON/OFFされる事で親には無い進化のための余白がある。
・遺伝子には子どもを守る力があり、重い栄養失調でも脳の成長は優先される。

他には
・習い事よりも、子どもが何を考え、どんな夢を持っているか。親は種まきをしなければならない。
・発達障害でも天才的な才能があることがあるし、仲間に恵まれ、努力を重ねれば障害を克服する事がきる。
・褒める9対怒り1の割合がちょうどよい
・成功体験をたくさん積ませて褒める事が大事。

最後の体験談で、小児がんの男の子の話は泣けました。
死を覚悟し、母親に「メソメソしてたら安心してしねねえよ」と。
死を悟った子どもは皆天使のようになるそうです。