2019/06/20

読書感想「男の粋を極める 装い歳時記」


朝日新聞の連載「赤峰幸生の男の流儀 粋を極める」のまとめ本。
粋な装いとはどのような物か。著者のこだわり方、考え方が短編コラム形式で読みやすく書かれている。
車に例えると、最新の電子制御フル装備な車よりも、空冷ポルシェを大事に乗り続けるような考え方に近いかな?

ポイントを何点か。

流行りにとらわれてしまうと、次々と新しいものを買い、捨てるという繰り返しになる。
それは違って、時代に影響されない本当に良いものを長く着る。そして使用感を味として楽しむ。日本の着物のように、親子代々受け継いでいく文化こそ粋。

男のオシャレ→ジェントルメン→スーツにたどり着く。スーツを着こなしてこそジェントルメン。
という訳で、この本はほとんどがスーツについて。基本が詳しく書いてある。
肩幅、丈、袖口の長さ。
季節にあった生地、素材。Vゾーンのバランス、色は足すのではなく拾うという考え方。
男の三原色、グレー、青、茶を上手く使う。色は季節の身の回りの色を参考にする。空、海、土、木々。
ブルゾン、トレンチの着こなし方。
などなど。。。

素材からこだわった良いものを、長く着る。
ジェントルメンな装いで粋に過ごす。
とてもかっこいい思考ですよね、著者ステキ。

著者って茶のこの松さんみたいだなーと思いつつ、とても勉強になりました。
教養本ですね、読んで良かった。